甘いシロップと香辛料






でも、幸せなことばかりじゃないんだよね。


学校もある。
クラスの人にも言っていない。
お腹は大きくなるし、つわりなどもくる。









その日から、
あたしは試練との戦いだった。












「っ………、思ったより、辛い」





洗面所で、流れている水を止めながら独り言をつぶやいた。
すさまじい吐き気。
どうしていいか分からない。




あたしは、高校をやめることを考えていた。
だから、学校に行ったら退学をしようと思っていた。
お母さんとお父さんはそれには反対だった。
でも、薫が押し通した。



薫はちゃんと高校を卒業するといっていた。
そして、ちゃんとした公務員の資格を取るらしい。
あたしは、そんな薫を応援した。



< 106 / 123 >

この作品をシェア

pagetop