甘いシロップと香辛料
現実的じゃないあたしたち。
わかってる、
バカでしょ?
あほでしょ?
でもね、
この仔は、あたしの人生をつぶしてでも育てる。
元気に生まれてきてほしいんだ。
薫を信じる。
あたしは、この仔が生まれて落ち着いたらなにかの資格を取ろうと考えていた。
それで、職業に役立てようかな?
でも、高校出てないからフリかもね。
それか、バイトを転々とするか。
…、まぁ、そのうち考えますよ。
今は、お腹のこの仔のことを考えよう。
あたしはお腹をゆっくりなでた。
そして薫が家に迎えに来るのを待っていた。