甘いシロップと香辛料
「咲!?」
疲れ果てて、ベットに横になっている咲。
でも、笑顔を見せたので安心した。
「薫…?聞いた?男の子だって」
「うん、聞いた、聞いたよ?」
「じゃぁ、名前、決まりだね」
そうだった。
話し合ってたんだっけ?
名前。
『ねー、名前さ』
『ん?』
『男の子が生まれたら、歩希(アユキ)がいいな』
『えっ?なんでっ?』
『希望にむかって、まっすぐに歩いてほしいから…だめ?』
『いや、いい名前じゃん。咲、最高!』
確か、こんな会話してたな。