甘いシロップと香辛料




ソウマとは駅で別れた。
"家まで送る"
そう言われたが断った…。


薫に言われたら…、送ってもらってたかな?
なーんて…、考える。
答えは決まってる。
絶対送ってもらってる。




そう思うと自然と笑みがこぼれた。
なんでだろうね…。
薫…、
今は遠い距離にいるのに…、
昔のことを思い出していると、とても近く感じるよ。




夕日を背中に浴びながらあたしは家までの道のりをあるいた。




ふと、空をみあげると…



「あっ…いちばん星…」



ふっ…と笑ってまた道を歩いた。


いちばん星は輝いている。
昔、
あの星より輝く存在になってみせる!!
とか、くさいこと考えたこともあったけな?
必要とされる。
けど、それは違うんじゃないかな?
いろんなやつは
あたしの顔を必要としている。
でも、それでもいいと思ってた。



バカすぎて、笑うしかないよ。
いまさら後悔しても遅い。
そして星を見上げながら家にはいった。

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