甘いシロップと香辛料
第3章
オレンジキャンディー
次の日、あたしは重たい体をおこした。
気づけば、みんながいつも集まる時間が過ぎていた。
あたしは、特別急がず制服を着る。
そしてゆっくりと登校した。
別に、学校はどうでもよかった。
ただ…。
電車が着いてあたしは乗り込む。
この電車に乗れなければ遅刻決定。
どうせ、遅刻してもいいんだけどね。
あたしは携帯で時間をかくにんして電車に揺られていた。
あたしのココロとは裏腹に快晴。
なんで、こんなときに…。
少しいらだった。
学校に着くと、1年の廊下に薫の姿。
もちろん、隣にはユア。
仲よさそうに話ている2人。
そんな2人を見ると、機能のことが想像できてしまう。
それでも傷ついた。
なのに………。
ふいに見えた2人のポケットからのぞく携帯のストラップ。
おそろいのが着いていた。
鞄を落としそうになった…。
う………そ…?
どうして…?
あたしは絶望的になった…。
なんで?
なんで?
答えなんか、簡単じゃない?
でも、信じたくなかった。
あたしは唇をかみ締め、反対側の階段をまわりD組に入った。