甘いシロップと香辛料
「咲おはよ-―---」
そんなあいさつを返せるはずなく鞄を置いて教室を出た。
そして向かったのは屋上…。
「っぅ…―――――――」
目から涙が零れ落ちた。
かっこわる…、
でも、そんなことは考えていられなった。
悲しくて…、2人の間には入りこめないと分かった。
でも、2人に罪はない…。
知らないんだもん…。あたしが薫を好きなことは…。
ここにきて確信した…。
あたし、マジに薫に惚れてたんだ…。
もう、隠せない…、
いまさら気づいたよ…
だれにも渡したくないほど大好きっ…。
薫が…大好き………。
ユアと付き合うなんて嫌だ。
嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!!
教室には、戻りたくない…。
チラッ…っと聞こえたんだ。
-薫君とユア付き合ってるのかな?-
-なんかお似合いじゃない?-
そんな言葉は聴きたくないから…。
あたし…、弱いな…。
悔しくて…、
なんか、無性に悔しくなる…。