甘いシロップと香辛料
ただの友達、交わらない心
あたしは月曜日、学校に向かった。
みたくない光景はあるかもしれない…。
でも、それは現実。
逃げちゃいけない…。
お祝いしなきゃ…。
悔しくて、ユアを嫌いになるなんて
あたし、そんな最低な女にはなりたくない。
「咲ちゃん!!おはよう!!」
「ユア、おはよう」
「咲の友達?おはよさん」
あたしも、決めたの。
カズヤと付き合うって。
ただの、慰めかもしれない。
けど、あたしはカズヤがいなかったら学校に行けなかったかも。
-そばで支えるから…-
ずっと思い続けてくれたカズヤの思いにもう、逃げれそうになかった。
それに…、こうすれば、ソウマ君も諦めてくれるだろう。
なんて、そんな答えをだした。
バカ?
子供?
ずるい?
そう思われてもいいよ。
あたしの頭じゃこれくらいしか考えられない。
あたしのココロ、そんなに強くない。
「あれ…、咲、その人…」
「あぁ、カズヤ。あたしの…彼氏」
「じゃぁ、咲、俺いくね」
「うん、ありがと」
笑顔で手を振りかえっていくカズヤ。
カズヤ、ありがと。
ココロでそういった。
「送ってもらったの!?かっこいい~」
「そう??」
「咲の彼氏、イケメンだね!!」
「ありがと」