甘いシロップと香辛料


「薫、ご飯、何がいい?」



「なんでもいいよっ。おいしーの」




薫がそういうので、少し困った。
困った顔で笑うと、薫はイタズラっぽく笑った。




きれいに片付いてあるキッチンに向かった。
あたしは、冷蔵庫を開いた。
食材はまぁあった。

あたしは手を荒い、調理をはじめた。








「できた…よ?」



「まじっ!?旨そう…」



あたしがつくったのはオムライス。
おいしく作れたカナ??
少し心配…。
時間はそんなかかってないし。
味見してないけど…。





薫はオムライスを一口ほおばった。



「おいしい…?カナ?」



「…、うん。旨い!!!」



薫は無邪気に笑ってそういった。



「本当??よかった」



その言葉にあたしの頬が緩んだ。
安心。



「ありがとっ」





その言葉のあとに、薫がキスをしてきた。
薫…?


前を見ると、薫はすごい赤くなっていた。




「恥かしいから!!あんまり見ないで…」



「照れてる…?」




「なっ!!!」



「あははは」



あたしはおかしくなって笑い出した。
薫、おもしろいっ、
本当に幸せだなっ。






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