甘いシロップと香辛料



あたしはそのあと、家に戻った。
薫とね…。




そして、薫は泣いているあたしに優しくキスをした。
そして、そのままあたしと薫は初めて一緒になった。
薫…?
こんなに優しいものだったんだね??
幸せで、
涙が止まらないくらい、幸せなんだね…。




薫に会うまで、その優しさに触れるまで…。
知らなかった。




ありがとう…、本当に………。



頬に一筋の涙が零れた。
それを優しく、月の明かりが照らしていた。





< 76 / 123 >

この作品をシェア

pagetop