甘いシロップと香辛料





授業中、
1人の生徒が気分が悪くなったので、自習になった。



「めずらしいね!大丈夫かな?」


斜め前にいるユアが突然言ってきた。



「そうだよね。大丈夫でしょ?」




あたしはそういい笑った。
なににしろ、授業がつぶれるのはいいこと。
あれ…?なんか幼稚な考えかな?
あたしらしくないかもっ。
そう思い、少しおかしくなった。




「そういえば、咲ちゃんはいつ薫のことスキになったの?」



「えっ!?」



唐突にそんな質問されてビックリ。
そしてあたしは少し小声で答えた。



「んー…あって、しばらくしてかな?話してて、いつの間にか?みたいな…」



「へ~。」



「なんか、いないと寂しい?感じになって…それで、これがスキってことかな?って思って…」





あたしは、あの時、思ったことを素直に口にした。
そしたら、ユアちゃんは笑顔で言った。




「幸せになって!咲ちゃん!」



あたしも同じくらいの笑顔で答えた。


「ユアもね」
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