甘いシロップと香辛料




ねぇ、薫?
あたしのおなかの中に、薫の子供がいるんだよ?



嫌がる…、かな?
嫌われちゃうかな?



あたしは、複雑な思いだった。
そして、薫に告げることをためらった。
でも、ユアが



「逃げちゃだめ!薫くんなら、きっと喜んでくれるよ?」





そのユアの言葉を信じ、今ここにいるよ?
ねぇ、薫…?
突然のことで足が震えるよ。

でもね、今、あたしは支えているよ?
自分と、おなかの中の子を…。
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