迷える子羊×不器用男子
あたしは深い眠りについた。
泣きはらして疲れた。
「・・・宮、涼宮!」
『ん・・・』
目を開けるとすでに暗い。
関根クンの顔を見ると泣きそうになる。
「帰ろっか??」
『ぅん・・・』
関根クンと帰ろうとチャリのある所へ向かおうとした時
誰かがあたしのほうに向かってきた。
「ずみや!鈴宮ぁッ!」
え・・・?あたし?
「後ろに隠れてな」
関根クンはそう言って
そっとあたしの体を自分の体の後ろへと送る。
どんどん、どんどん近づいてきた。
距離が20㍍ぐらいの所であれが逢坂だと認識する。
『逢坂!!』
関根クンの体から思い切り抜け出して逢坂の方へ走っていった。
「「涼宮!!」」
関根クンと逢坂の声が重なった。
けど、後ろを振り向かずに逢坂の方へと走る。
―――あたしの愛しい人―――
「お前・・・どこ言ってたんだよ!!!?」
『関根クンと元気になる場所に来てた・・・』
「・・・心配した。死ぬかと思った」
『ごめんなさい』
「お前が見れて安心した」
逢坂はそれだけ言ってあたしを強く抱きしめた。