迷える子羊×不器用男子
『おはよ…』
「ぅわッ!!目が腫れてるねェ♪」
『なんで美優が嬉しそうにしてんのよ』
この仔は、友達の美優。特別親友でもないけど、いつも一緒に居る。
『…健吾とヨリ戻しちゃった』
「はぁぁ!!!!!!?」
周りの目なんか、どうでもいいと言わんばかりに美優は叫んだ。
『ちょっ!うるさっ!』
「なんで??なんで??ダメ男じゃん。あいつ」
『もういっかい信じてみるの…』
あきれた顔で、あたしを見る美優。
「つか!今日ゎ1日、自分の選択した授業やるんだよ~」
『あッ!そうだった!!!』
あたしは理科で、美優は英語。
理科が1番退屈しないんだよね~…。
あたしは理科室へ向かった。
――ガララッ
皆、座っていた。
最悪だよぉ~・・・・・・。
「遅かったわね。これはクラスごとに座るから涼宮さんは逢坂くんの隣に座って」
逢坂の隣ぃぃぃ!!?最悪・・・。
『はい』
そう言って逢坂の隣に腰掛ける。
「バカ女」
『はぁ??』
いきなり逢坂が言うから大きな声を出してしまった。
「私の授業に文句があるの??涼宮さん」
メガネの奥から鋭い目で見る先生。
『ぃぇっ。なんでもありませんっ!』
逢坂は鼻で笑うとノートをとり始めた。