BLACK
退院して祖父に迎えに来てもらい、祖父の家に行った

祖父の家はすごく大きい

「さぁ、入って」

「うん」

このくらいになると私は少しだけ話すようになっていた

「ここが涼の部屋だよ」

そこはすごく大きくて白が基調のシンプルな部屋

私は一目で気に入った

「涼が来るからいろいろ揃えたんだよ

気に入ってくれたかな?」

「うん、ありがと」

祖父は嬉しそうな顔をして

「よかった、何か足りないものがあったら遠慮なく言ってくれ」

私は頷いた


「学校はどうする?涼は中学3年生だろう」

今の季節は冬

行ったとしても私はきっと馴染めないだろう

「行かない」

「そうか」

「うん、行っても馴染めないから」

祖父は悲しそうな顔をした後

「高校も行かないのか」

高校…、出来たら行ってみたい

「……行きたい…」

「そうか!行きたいか!」

祖父はすごく嬉しそうだ








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