泣きたいわけじゃなくて
始まり
私、宮迫和美(ミヤサコ カズミ)は最悪な片想い中。


ことの始まりは、2年のクラス替えの時から始まっていたんだと思う。













「…和美ちゃん?やっぱり〜!!同じクラスだね。よろしくね!」


「あっ!よろしく。」



この人は、1年の時に結構話した事がある坂田美奈(サカタ ミナ)ちゃん。
どんな時にも明るくて、ちょっぴりおしゃべりな性格だ。


「あっ!中谷だ…。」

そう。
この人物、中谷拓海(ナカタニ タクミ)がいずれ私の片想いの相手になるやつ。

キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り、担任の先生が教室に入って来た。






朝礼が終わり、席で本を読もうかと思って本を出したら早速美奈が私の机に来た。


「もー!先生話長すぎッ!」


「本当そうだねー。眠くなってきた…。」


「アハハッ!和美おもしろい♪ねぇ、いきなりだけど和美って好きな人いるの?」


「いや?いないけど。美奈は?」


「私はね…中谷が好きなんだぁ!」


「へぇ〜。応援するよー!」


「ありがと和美!」



この時は、本当に軽い気持ちで言っていた。

前の彼氏と別れたばかりで、もう恋なんて懲り懲りだと思っていた。


なのにあんな事になるなんて思いもしなかった…




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