泣きたいわけじゃなくて
「じゃあ、今日は班で考えたレクをしてくれ。
夜にはクラスごとに肝試し大会があるからな。
班の中で男女1人ずつペアを組んでおいてくれ。以上ッ!」
私らの班は、王様ゲームをする事なっていた。
「じゃあ、早速レクを始めまーす♪」
「まず、クジを引いてもらおうかな?
男子から!」
そう言うと、みんな割り箸を取り始めた。
「おぉ!!私が王様だ〜♪
えっと…うーん。じゃあ5番が何かのモノマネをするー。」
「げっ!俺じゃん…最悪〜。じゃあ、とっておきのギャグを〜〜〜〜〜」
みんなが騒いでいる中、私がボーッとしていると
「和美!和美ー!!」
「はっ!何?ごめん。」
「全くどうしちゃったのー?
和美何番?」
「えっ?2番だけど…」
「今の指令は4番が2番にキスなんだけど4番が…」
「…俺だよ。」
中谷だった。
「そんな…
無理だよ……。」
そう言って美奈の方を見ると黙ってうつむいていた。