泣きたいわけじゃなくて

いた…






中谷が息を弾ませて立っていたのだ。



「和美…」



「中谷……私言いたい事が…」



「俺もｯ！俺、１年の時からずっと和美の事が好きだったんだ。」



「私も…。いつの間にか中谷の事好きになってた…。
でも、美奈と付き合ったじゃん…」



「それは、和美が相沢と仲良かったからもう２人は付き合ってるのかと思って！

学校泊まり会の時に相沢に和美の事が好きだって言われたんだ。
俺も好きだったからそれを言ったんだけど、正直自信なかった…」



「…うん。でも、私付き合ってないよ？」



「ごめん。
ただ俺が自信なさすぎて傷ついてしまうって分かってるなら傷つかない方を選ぼうって考えてしまったのが駄目だったんだな。
美奈とも別れてきたから。」