泣きたいわけじゃなくて



「なんだよ相沢〜!保健室ぐらい1人で行けるって。」



「あっ。起きた。」



「…う〜ん」



「スルーかよ!」



「和美ー!襲われないように気をつけてね〜。じゃあ席戻るわ!」



「あっ。俺も。」







相沢と美奈は戻っていった。



拓海と和美は席が隣なので、授業も休み時間もあまり関係なく傍にいる。



「和美。」



ふいに隣から名前を呼ばれて肩がはねた。



「えっ?!何?」



「今日の放課後一緒に帰れるか?」



今日は確か何も予定が無かったはず…




「うん。大丈夫だよ?」



「そっか!じゃあ、楽しみにしてる!」



ニカッと笑った中谷は、久しぶりに見たせいかとても眩しく見えて自分でも頬が赤くなるのが分かった。





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