泣きたいわけじゃなくて
次の日、学校に着くとまた「宮迫さん!」と呼び止められた。
またあいつかと思って振り向くと違った。
なぜだかがっかりした気持ちになった。
…ってあれ?
この気持ちどういうこと?
「あの…俺3組の松田っていいます。
ずっと前から宮迫さんの事が好きでした!
付き合って下さい!」
「えっ?!ご、ごめんなさい!」
「…そうですか。朝からすいませんでした。」
そういうと、松田さんは走っていってしまった。
なんだか疲れたまま教室に入ると、クラスにいたみんなが一斉にこちらを向いた。
「和美〜〜〜〜!!!なんで松田フったのー?!?!」
和美がギョッとして1歩引くと、
「あんなイケメンをフるなんてどういうこと?」
「そうよー!!!」
そう聞かれ困っていると中谷と目が合った。
だが、すぐに目をそらされてしまった。
「…だって好きじゃないし。」
そこに美奈がフォローしてくれた。
「そっかぁ。
そりゃ付き合ったらダメだね!
まぁ、和美は可愛いからうらやましいよ〜」
「なっ?!
可愛いくないよ!!」
「もったいないなぁ。
こんなに可愛い子に好きな人がいないなんてさ♪」
「別にそんなの関係ないよ!」