君だけしか映らない
「ホントに私は…」


鋭い女たちの視線に委員長は何も言えなくなってしまう。



「…委員長。これどこに置けばいいの?」


オレが問いかけると俯いた顔をあげて委員長が口を開いた。


「…そこの机の上にあげておいて。」



「あぁ…わかった。」


オレは言われた通りその机の上に資料を置くと、そのままハルたちがいる所に向かった。


「さっきから春樹たち、悠哉がいないって探してたよ〜」


「早く行こーよ」


別にお前らと一緒に行く意味がわかんないんだけど?てか、なんでついてくんだよ。


自分たちは特別みたいな顔されると一番腹が立つ。



あの状況でオレが委員長をかばえば、きっと委員長にとばっちりがくる。



ふと横目でチラッと委員長を見ると悲しそうな顔で資料を整えていた。



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