君だけしか映らない
「案外、委員長にはもう好きなやつでもいるんじゃねーの?」



「は……?まさか…」



「そんなんわかんねーじゃん?現に、お前のこと全然眼中にねーし。」



「それは…」



痛い所を突いてくるなハルのやつ…。


好きなやつか…。考えたこともなかった。



「ま、何にせよ今のままじゃダメだと思うぜ。」



ハルはオレの肩にポンと手を置き「でも今はそれより昼飯食おうぜ」と言って仲間たちの元に戻っていった。



「……簡単にダメとか言うな。」



誰にも気付かれない声で呟いた。




―――複雑な思いのまま昼休みの時間はあっという間に過ぎていった。



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