君だけしか映らない
「いや…別にそんなつもりはないけど…。」


そう言って笑美は視線を泳がせる。


「わ、私今日日直だから急いでるの!じゃ…!」


佐伯悠哉とは目線を合わすことなくその場を去ろうとした。



「待てよ、荒川。」


いきなり腕を掴まれる。

そんな光景を見ていた周りの女の子たちがヒソヒソと何か言ってるのが聞こえる。


「あの子なんなの!?」


「佐伯くんに馴れ馴れしい!!」


(うわ〜このままじゃ変な誤解を招いてしまう!)



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