君だけしか映らない
「もういいだろ。これ以上荒川に絡むなよ。」


そう言ってスタスタと佐伯悠哉は先を歩いた。


(もしかして困ってたのバレたかな?…助けてくれたとか?…まさかね。)



そのまま佐伯悠哉たちの後ろを一歩下がってついていく。


教室に着いて佐伯悠哉たちは真っ先に加藤の席に行く。加藤の席は佐伯悠哉たちのグループの溜まり場のようになっている。



笑美は自分の席に着くと、持っていた佐伯悠哉のカバンを隣の席の佐伯悠哉の机の上にそっと置いた。


そして自分の席に座ると深い溜め息が出た。




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