君だけしか映らない
―ピタッ


「ひゃっ!!な、何!?」


思わず笑美は声をあげる。

「お前の顔が真っ赤だから触ってみたくて。りんごみたいだな。」



(なっ……!!)


何をサラッと言ってるの!?意味わかんない!!


「やっ…ちょっと…!!」



佐伯悠哉は笑美の頬を触り続ける。


「やめてよっ!!こんなことして…やっぱりからかって面白がってるんでしょ!?」

その言葉に佐伯悠哉の指がピタッと止まる。



「からかって…面白がってるか…。別にそんなつもりはない。朝も言ったろ。」

確かに言われたけど…。でも、からかってないとしたらなんで私に絡んでくるの?…現に今だってこんな所で二人きりだし…。



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