君だけしか映らない
「なっ…ちょっと!!いきなり何するのっ!」


何この状況!?なんで佐伯悠哉に抱き締められてるの!?わけわかんないっ!!


「は、離してよっ!!」



もうわけもわからず笑美はパニックになっていた。



「うるさい。黙ってろ。」

そう言って佐伯悠哉はギュッと力を込める。



「そ、そんなこと言ったって…!」



心臓の音がドキドキとうるさいくらいに鳴り響く。もうどうしていいかわからず、笑美はカチコチに固まってしまった。



「…落ち着く。」



「え…?」


抱き締められてるため、佐伯悠哉の口が笑美の耳のすぐ近くにあり、その言葉ははっきりと聞こえた。



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