ショコラ番外編~小さな恋の終わり~
私は自分のご飯をよそると、
比奈の隣に腰かけた。
姪は嬉しそうに、私に呼び掛ける。
「ねーね」
0歳児は無邪気だ。
その無邪気さが何だか憎らしい。
アンタだって、15年もしたら
お姉ちゃんみたいなフェロモン女になるんだから。
ご飯をがつがつと食べて、
食べ終えた食器を台所に持って行く。
「ちょっと、沙紀」
母親が態度の悪い私を諌めようとするけど、
そんなの聞いてられない。
「もう、お風呂入る」
お姉ちゃんが居ると、気分が悪い。
早く何もかも洗い流してしまいたかった。