積もる思い、真実の愛。
Limited 4
“良いじゃない。のんの面倒見てよ。
他部署に入れると、小うるさい幹部の餌食になるのは目に見えるし。
あ、でもビシバシ鍛えるのは構わないから。あっきーのお好きなようにね?”
アホが配属された事に対し、抗議にも似たTELを柚希さんの携帯電話へ入れれば。
やはり妹にはすこぶる甘い彼女は、サラッと俺の意見を跳ねのけてしまった。
いや待ってくれ。昔から俺を責め立てていたのは誰だ…?
「…朝比奈」
「何でしょうか、“中島チーフ”」
明らかに嫌がってる姿を見ると、浮かぶのはガキすぎる自身への悔恨だけで。
俺としては甘えたガキんちょへの親切心が、ただ怖がらせていたと知る現実に。
ただの上司と部下プラス、少々のフランク感で接しようと決めたのだ――