積もる思い、真実の愛。
ちなみに今日のはミスではないし、文章面でいえば文言も悪くなかった。
それを汲んで、なおかつ彼女のスタートラインから考えれば上出来といえるから。
「ソレをやる前に、今日は池袋店へ行って来い。
頭冷やした方が、少しくらい冴えるだろう?」
「あ、はい!行って来まーす」
「語尾を伸ばすな」
「はぁい」
「アホ」
俺の指示を受けてバッグを持つと、嬉しそうにオフィスを抜けていった望未。
そう。ヘルプに行かせてみると、アイツに接客センスがあると分かったのだ。
ファッションセンスは血筋だろうが、ナチュラルな接客は高評価を受けていて。
意外なことに、たった2回のヘルプで常連客に気に入られたという話もある。
不思議すぎるが、アイツが時おりスケブに描く洋服のデザインも悪くない。