恋愛温度、上昇中!
抱き締める腕、
闇色の透明な瞳。
薄くて、感情がなさそうなのに熱い唇。
無愛想な低い声。
無造作な黒髪。
横柄な態度。
その癖、不意打ちで見せる包むみたいな笑顔に、私は多分ずっと惹かれてて、
口に出してしまうのが、
認めてしまうのが、嫌だった。
素直になんてなれない。
意地だけが強くて、向き合わなかった自分が心底嫌いになる。
関谷はいつだって
フィルターがかった視界ごと、嘘みたいに抱き締めるのに。