恋愛温度、上昇中!
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「これで決まりね?」


社長がいつみても艶やかなルージュをクッと上げる。



固い沈黙、視線をもう一度その薄っぺらい紙に落とす社長をあたしは身じろぎせず見つめる。
差し出したデザインを眺めながら、仕事の顔と社長の目を崩さない姿勢にはいつみても緊張が走る。


「いいじゃないの」



そう言ってニッコリと笑った社長の声は清々しい程よく響いた。



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