恋愛温度、上昇中!
***

次の日、

「紗織さん、昨日あれからどーでした!?」

マチちゃんが出勤早々あたしに駆け寄る。

「おはよ、マチちゃん」

ズキズキと痛む頭。完全な二日酔い。マチちゃんの甲高い声が脳に直に響いてバウンドしている。


「呑気に『おはよ』じゃないですよ!!それで誰とどーなったんです!?」

責め寄ってくるマチちゃんに、こんなキャラだったかなと頭をひねった。


「マチちゃん、声高いわよ。どうもこうもなってません。あなたこそ、いつの間に消えたのよ?」

本当に…と言葉を続けるのはやめた。


赤い顔をした彼女が全てを物語っているようだったから。


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