恋愛温度、上昇中!


関谷が息を呑んで、私を見つめる。


真っ黒な瞳に映る自分がどうしようもなく、もどかしくて、涙腺だってぐしゃぐしゃで、すごい顔してるんだろうな、とか、もう、そうじゃなくて、



黙ったままの関谷に、不安が押し寄せて、関谷のさっきの言葉を思い出して、関谷もこんな気持ちだったのかとか、


「なんか、ゆってよ」


自分の声が他人の声みたいに心細く聞こえて、困る。



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