強くて鈍感な彼女?!
微妙な変化
〜梓Side〜
いきなり由利が怒り腕を引かれて歩きだしてから、まだ一言も話していない。
そんな由利を見るのは始めてだったので、私は一大決心をして話し掛けてみた。
「由利…!」
由利は、何かに気付いた様に歩みを止めた。
「あっ…梓。ごめん…。」
「ううん…大丈夫?」
「まだ腹立つ。」
「アハハ…ハ。そっかぁ。」
「梓ごめん。私が無理矢理引っ張って来ちゃって…」
「いいよ。だって颯斗君お喋りすぎるから私もちょっと嫌気が…。」
「うん。やっぱりあいつは最悪よ!」
「おもしろいけどね…喋りすぎるのが玉に傷だね。」
「梓…あんな奴かばわなくていいのよ?
あっ!そういえば…イヒヒ♪」
「な、何?!どうしたの?」
「梓さぁ、風太の事どう思う?他の男子と比べて。」
「…うーん。なんだろう…。なんとなくだけど、他の男子とは違う様な気がする。」
風太さんは、唯一私のコンプレックスだった事を真っ正面から受け入れてくれた人だ。
でも、それ以外に…