強くて鈍感な彼女?!
「あの子すごい!」
「握力何だって?」
「記録更新ー!」





その女子というのは背はチビでどこからどうみたってか弱そうなやつなのに俺を腕相撲で秒殺しやがった。



名前は如月梓(キサラギ アズサ)。


俺が呆然としていると如月が話し掛けてきた。



「あの…名前は何ていうんですか?」



「…高杉風太。」




なんだよこいつ。
同じクラスなのに俺の名前すら知らなかったのかよ。



「腕相撲強いですね!私が腕相撲した中で1番強かったです!」



「…そうですか」




当たり前だろ。
学年1番って言われてた俺だもん。



「またよろしくお願いします。」



礼儀正しく礼までした如月をまたもや俺は、呆然と見つめたままでいた。



顔を上げるとそこには、疑う事を知らないかの様な可愛らしい笑顔が浮かんでいた。



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