強くて鈍感な彼女?!
…なんなんだ?
如月梓……。
天然すぎるだろ…。
……。
…
絶対勝ちてェェェェェェェェェェェェ!!!!
あんな奴に負けたなんてただのまぐれだっつうの!
それから俺は何日もトレーニングをして腕を鍛えた。
ー数日後ー
「如月梓!!!!」
「ハ、ハイ!」
「腕相撲、再挑戦してくれ!」
「またですか?!いいですよ、やりましょう!」
如月は笑顔で俺の挑戦を受けてくれた。
ー20秒後ー
「くそー!!負けた!」
俺はまたもや負けてしまった。
隣で見ていた由利が、
「だから言ったでしょ?再挑戦なんて無謀な事やめなって。それに…」
由利が続きを話そうとした時、廊下から声が聞こえた。
「また如月が腕相撲してやんの。」
「強すぎるだろ…」
「あんなん女子じゃなくね?」
「ありえねぇ、中身は本当は男子だろ。」
それは、如月に対する悪口だった。
他クラスの男子が、風太と如月の噂を聞き付けやってきたようだ。
如月を見ると目が合い少し淋しげに笑った。
その瞬間俺は廊下の奴らに向かって叫んでいた。