強くて鈍感な彼女?!



俺は昨日の帰り道での事を思い出す。



「まぁ〜楽しかったな。笑ったらモテるって言われちまったよ。」



「確かにそれ分かる!
お前モテそうな面してんのにムスッとしてるから女子が怖がって寄り付かないんだよ。」



「別に俺は、女子に群がってほしいとか思ってないから。」



「そんなこと言うなよ〜!『自分は梓ちゃんだけで十分』って事か?」



「まぁ…そういう事。」



「く〜ッ!そんな純情な事思ってる男子なんかお前ぐらいだよ!
あ。俺も由利ちゃんに振り向いてさえくれれば、それだけでいいんだけど。」



「本当はそんな事思ってないくせに〜。」



「思ってるって!!!これはマジで!」



「ハイハイ。」






一途で何が悪い。

惚れちまったもんをなかなか諦めきれない所は、男の時に良い所であり、時にウザがられる所である。




< 47 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop