強くて鈍感な彼女?!
「おいィィィィィィィィィィィィ!!!」



その声に驚いた奴らが一斉にこっちをみた。



「腕相撲強くてどこが悪いんだよ!!強かったら女子じゃないなんて誰が決めたんだよ!
カッコイイじゃねーか。お前らみたいに陰でコソコソ言う奴の方が、よっぽどカッコ悪いんだよ!!」



一瞬シーンと静まり返ったが、クラスの奴も一緒になって廊下の奴らに叫んだ。







「ちっ!なんだよ」
「う、うるせーな!」





様々な捨て台詞を吐き自分のクラスに帰って行った。



それから如月は、クラスの奴らに励まされながら恥ずかしそうに笑っていた。




すると由利が近づいてきて



「ありがと。
梓って1年の時にも同じ様な事してクラスから避けられてたんだって。
悔しいよね…
力が強いのって、自分じゃどうにもできないしすごい事なのにそんな事されるなんて!
でも、たまにはあんたも役に立つじゃない。」

と言った。



「…たまにはってなんだよ。」



「そのままの意味よ。…もしかして梓に惚れちゃった?」



好奇心旺盛な由利を軽く睨みながら、俺は少し考えてから答えた。












如月のあの屈託のない笑顔が浮かぶ。



























「…そうかもな」

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