強くて鈍感な彼女?!
私はその笑顔にひどく安心した。
本当は思い出すだけでも、涙が出そうになる。
あんなにひどい事をされたのに、まだ完全に嫌いにはなれていない自分が1番嫌だった。
そんな思いも全て見透かした様に颯斗は話しだした。
「俺も見た目がこんなんだからさ、昔から軽い奴だって言われて本気で好きになった事なんてなかったんだ。」
「…。」
「でもさ、俺本当に由利ちゃんの事好きになったんだ。
1年の時に、いつもしっかりしてて周りの奴らが苦しい思いしてたらそれにちゃんと気付いて声をかけたりしてる姿見てたら今までに感じた事ない思いがあってさ。」
「………どんだけ見てたのよ…クスッ」