強くて鈍感な彼女?!


「もう周りなんて見えなくなるくらい!」


そう言ってまたいつもの様にニカッと笑った。



「その言葉信じていいの?」


「え?…えぇ?!?!う、うん!信じていいよ!むしろ信じてくださいっ!」


急に予想もしていなかったであろう私の言葉に颯斗は動揺している。
その姿が可笑しくて『そんなに信じてほしいのか』と思いながら笑ってしまった。



「なんで笑ってんの〜?俺、必死なのにぃ」


「ごめんごめん!私、颯斗のこと信じるから先輩みたいなことはしないでね?」


「うん!絶対しない。何にだって誓うよ!幸せにするから…付き合ってください。」


真剣な眼差しで私の瞳を真っすぐに見つめる颯斗。
私の全てをそれでもいいと優しく力強く受け止めてくれた颯斗。





もう迷いなどない。







「私を幸せにしてよね!よろしく。」




夕暮れに染まった教室では、静かで穏やかな時間がゆっくりと流れていた。




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