誰よりも愛してる


手は…握られた。


確かにこの手に彼の温もりを感じたんだから。


グラスを持った手に自然と目がいく。


確かにあの時、私たち二人の世界ができた気がしたんだけど…


あの後、彼は奥さんからの電話であの場所から逃げるように慌てて帰って行ったんだ…。


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