誰よりも愛してる
「人参の皮を剥いてて、ピーラーで指を切るなんて事は俺も予想外。
意外とドジっ子なんだね。」
私の頭を撫でながら、可笑しそうに笑う彼に
私は頬いっぱいに空気を溜めてフてくされた。
「意外とドジっていうわけじゃないです。
かなりドジっ子なんです。」
「おっ?開き直り?」
「別に開き直ってなんかいません。
もともと不器用なんです。
包丁で人参の皮とか剥けません。」
「包丁どころかピーラーでも剥けないんじゃない?」