誰よりも愛してる


冷たいお茶をコップ一杯ぐいぐい飲み干した彼は、大きく深呼吸をした。


「矢口さん…会社は?」


「今日は午前中の会議で仕事終わり。

だから、今日は午後から開いてるんだ。」


「そう…ですか。」


「昨日からメールもくれないし、飯島にそれとなく聞いたら、辺見さんは昨日から体調崩してるって言うから…

倒れてるんじゃないかと思って慌てて来たよ。」と彼は言いながら、私のおでこに大きな手の平をそっとあてた。


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