誰よりも愛してる


声は震えていた。


けど、そんな弱々しい声でも


ハッキリ彼に気持ちは届いたんだ。


困惑した顔色の彼が「愛してるとか…よく分からない。」と呟いた。


「なんで分からないんですか?」


「実際、結婚してみるとさ…付き合ってた頃の生活とはまるで違うんだ。

だけど、家族だから一緒にいる。

奥さんの事は現実的に『女』として見てるのか?と聞かれたら、そうじゃないとも思うんだ。」


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