少年少女リアル
第八章 僕
あれから昨日の記憶はほとんどない。
それでも、朝目が覚め、また今日が始まった。
身体は重く、気分も重い。
記憶になくとも、僕の生活はきっちり習慣付けられていて、制服はハンガーに掛かってあったし、携帯電話は毎朝の如く充電器に刺さっている。
携帯電話の画面には、一件だけ着信履歴が残っていた。
「王路佳月」とだけある。留守番電話にメッセージが残っている様子はなく、他にも特に連絡は来ていない。
ごほごほ咳をすると、喉に痰が絡み、胸が苦しくなった。あちこち関節まで痛む。
どうやら風邪を引いてしまったらしい。
天罰としか思えないタイミングだ。
頭がぼんやりしているのは、寝起きだからではないらしい。
そして、こんな目の焦点が合わないような体調でも、こんな海溝まで達しそうなほど気分が沈んでいても、文化祭に参加しなければならない自分の境遇も泣ける。
昨日に引き続き、空は曇天だ。
まるで僕の心の中をキャンバスにぶち撒けたみたいな色だった。
それでも、朝目が覚め、また今日が始まった。
身体は重く、気分も重い。
記憶になくとも、僕の生活はきっちり習慣付けられていて、制服はハンガーに掛かってあったし、携帯電話は毎朝の如く充電器に刺さっている。
携帯電話の画面には、一件だけ着信履歴が残っていた。
「王路佳月」とだけある。留守番電話にメッセージが残っている様子はなく、他にも特に連絡は来ていない。
ごほごほ咳をすると、喉に痰が絡み、胸が苦しくなった。あちこち関節まで痛む。
どうやら風邪を引いてしまったらしい。
天罰としか思えないタイミングだ。
頭がぼんやりしているのは、寝起きだからではないらしい。
そして、こんな目の焦点が合わないような体調でも、こんな海溝まで達しそうなほど気分が沈んでいても、文化祭に参加しなければならない自分の境遇も泣ける。
昨日に引き続き、空は曇天だ。
まるで僕の心の中をキャンバスにぶち撒けたみたいな色だった。