Taboo Apple ~side Ryota~
酔いつぶれた兄さんを抱え、タクシーに乗り込む。




秀司が起きていてくれればいいが。




家の前でチャイムを鳴らすと暫くして中から扉が開いた。





「悪いな。秀司」




「…どうぞ」





扉を開けたのはパジャマ姿のりんごだった







「秀司は?」





「友達の家に泊まるって」




寝室に兄さんを運びながら後ろについてきたりんごに尋ねる。





秀司がいないということは恐らく…




「一人か?」





「うん。龍ちゃん、ありがと」





どうにか兄さんをベッドに寝かせ、リビングのソファーに腰をおろす





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