今日も地球の上では☆2
「ねぇ、風花さん」

私が思わず考え事をしていたら、ママさんに声を掛けられた。



「はい?」

「純一郎は、自分の『能力』について、何かあなたに話したのかしら?」



あっ。



「あの……霊感があると言う話なら、聞きました」

「そう……あなたには話せたんだ」

ママさんはそう呟くと、嬉しそうに微笑んだ。



「ママさん?」

「あの子、今まで誰にもその話を出来なかったのよ」

「えっ?」

「今はいろいろと分かってきたから大丈夫だけど、子供の頃って無知だから……私には人が見えていない方に向かって『こんにちは』とか挨拶してたのよ。

 『誰に挨拶したの?』って聞くと、『今そこに居たお姉さん』とか言うの、純一郎にしか見えていない霊なんでしょうけど」



そこで言葉を切ると、ママさんはちょっと眉間にシワを寄せた。



「中には、自分のやましい所までバレるのでは……って、あの子を気味悪がったりする人が居てね」

「お父さん、ですか?」



ママさんは驚いた顔をして、私を見た。



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