今日も地球の上では☆2
「けど、流くんったら、映画館で偶然会った高校の同級生だったって言う女の人と、ずっと話し込んでたんですよ」

「おーい、聞こえてるんだけど?」

給湯室の入口から、流くんの声がした後、ひょっこり顔を見せた。



「風花さん、すみません。いつもミューのヤキモチや愚痴を聞いてもらって」

流くんは苦笑いで、私にそう言った。



「だって、私が一緒に居たのに、私の事を忘れて話してたでしょ?」

「高校卒業以来で久し振りだったし、今度クラス会があるからその事とか……近況報告で5分位、話してただけだろう?」



恋するミューちゃんからしたら、きっと他の女の人と話している5分は、長く感じたんだろうなぁ。



その時。



「いいねぇ~、流。ミューのヤキモチで、『愛されてる』って実感できるだろう?」



流くんの後ろから、純さんがこっちを覗いて言った。

そして、私の顔を見ると、フッと笑った。



「俺と風花なんか、もう『熟年夫婦』みたいな感じで、俺が他の女性と話しててもヤキモチなんて妬いてくれないもんなぁ」



えーと……だから、何度も言うけど……私達、恋人同士では無いんだけど?


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