今日も地球の上では☆2
ドクン ドクン ドクン……

回りの音が消え、自分の心臓の音だけ聞こえる気がした。



いつも口では『俺の風花』って言われていたけど、決してこんなふうに触れられた事は、今まで1度も無かった。



「風花」



ビクン

初めて耳元で名前を呼ばれて、体が硬直した。



ちびっこで童顔の私は、時々、中学生に間違われる。

私の身長が低いから、いつも純一郎さんの声は斜め上からしか聞こえてなかった。



「風花」



電話越しではなく、息遣いが分かるほどの近くで囁くように呼ばれると、恥ずかしくて全身が熱くなって来た。



「俺、今から、おまえを泣かすような事、言うかもしれない」



えっ?

な、何を言うつもり、なの?


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