今日も地球の上では☆2
しばらく身動きできなかったけど、我に返って仕事を始めた。

何回かに分けてメールで送り、最後のメールを送った後、『20時には帰れると思う』と返信が来た。

時間に余裕があってする事が無かったので、夕食でも作っておこうかと思ったけど、冷蔵庫を開けてみたら飲み物以外の食材は何も無くて作れなかった。



自宅への電話をどうしようか迷って、かけられないうちに時間が過ぎていった。



電話をしたら、私……ここに泊まる事になっちゃう。

話は聞いて欲しい。

誰かに話すのは初めてで……自分でもどうなるのか、予測がつかない。



私が連絡を入れないと、ばあちゃん、ずっと起きて待っているから……。

私はリビングのソファに座り、決心して携帯を手にした。



プルルル プルルル……

呼び出し音が聞こえる時間が、やけに長く感じる。



ドキン ドキン ドキン……

それと同時に、心臓がうるさくなってきた。



仕事以外での急な外泊で電話なんて……初めて。



『はい、もしもし、風花?』



ドキン!

ばあちゃんの携帯にかけたから、すぐに私からだと分かって、名前を呼ばれた。



「あっ、ばあちゃん? あのね」

『どうした? 今日も遅くなるのかい? それとも、泊まり?』

「今日……多分、泊まりになると思うから、寝てていいよ?」



言っちゃった。


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