今日も地球の上では☆2
「風花」

そう呼ばれた瞬間。



ふわっ

頭を撫でられたような感覚がした。



「お母さん?」

「あなたは愛されて生まれてきた。そして、愛されて育てられてきた。だから……自信を持って生きて行くのよ」

「お母さん!」



声が少しずつ遠退いているような気がして、大きな声で呼んだ。



「幸せになってね」

「お母さん! 待って!」

「愛してるよ、風花」



あの時聞いた、最後の言葉だ!

今度こそ……本当のお別れ……。



「お母さん! ありがとう!」



私がそう叫んだ、ほんの一瞬。



お母さんの笑顔が見えた気がした。



ずっと、傍で見守ってくれて、ありがとう。

ずっと、私を愛してくれて、ありがとう。



もう、大丈夫。

私……これからは、純一郎さんと一緒に生きて行くから……。



   ☆   ☆   ☆


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